考え中

まったく公共性のない備忘録

コートールド美術館展 魅惑の印象派@愛知県美術館

コートールド美術館、というかロンドン大学付属のコートールド・ギャラリー所蔵品展だ。ロンドンのサマセット・ハウス内にある。30年近く前になるが、初めてロンドンへ行ったときに訪れたギャラリーで、セザンヌ、モネ、ルノワールドガシスレーゴッホゴーギャン、マネと、印象派の巨匠作品が揃っている。当時は小さめの作品が多いなあと思ったものだ。コートールドさんの自宅使いなので、コレクションもそうなったのだろう。

しかし今日改めて見てみると、サイズこそ小ぶりなものの完成度の高い作品が多い。今回の展覧会はマネを前面に売り出した宣伝をしているが、草上の昼食(の小さい版)、フォリー=ベルジェールのバーともに、非常にすばらしく、バーカウンターのお姉さんと、草上の裸体の婦人と目を合わせながらお肌の具合なんかを仔細に拝見した次第。

そしてやっぱりセザンヌの実験的な試みには心打たれる。今回は『曲がり道』。私見だが未完ではないと思う。印象派絵画は画素数的にこんなもんなんだから。

それと、ルノワールが草と木で全面緑にしている『春・シャトゥー』は、実はすごい技術なんじゃないだろうか。なかなか描こうとは思わない切り取り方だと思う。

 

ところで、また巡回しない展覧会『ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年』が、国立新美術館で始まっている。

日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念の展覧会ということで、ブダペスト国立西洋美術館ハンガリー・ナショナル・ギャラリーの両方から来ているとのこと、どうしたらいいのだ。