19日(水)の夜、仕事を終えて、いったん帰宅したら雨が降り出した。危機一髪で洗濯物を入れて、夕飯らしきものを口にしながら19時開演のクインテットのコンサートの準備をした。
雨だし、帰りのバスは最終に間に合うかどうかギリギリの時間だったので、駅に近いコインパークにとめて地下鉄で行くことにした。
外に出ると雨はやんで、昼間とはぜんぜん違う湿気が立ち込める夜だった。計画通り駅まで運転して地下鉄に乗りこみ、会場入り。中部電力本社にある中電ホールに入る。今日はPACIFIC QUINTETのコンサートで、亀井聖矢くんがゲストとして出演するという面白いプログラムだ。
クインテット(木管五重奏)で、うちわけはフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンである。パシフィック・クインテットの特徴は、順にトルコ、ホンジュラス、ドイツ、日本、韓国出身の演奏家で構成される国際的な点である。
唯一の日本語話者がファゴットの古谷さんなので、進行も基本古谷さんが担当している。木管五重奏は室内楽なので、ステージよりも部屋でくつろいで聞きたい音がする。中電ホールはちょうどいい規模のホールだけれど、コンサートスタイルではあるし、座席は昭和サイズなので少し窮屈である。
プログラムはこんな感じ。
ロッシーニはオーケストラ用の楽譜を5人で演奏しているそうで、なかなかハードなはずだけれど、演奏に慣れている感じでくつろいで聞けた。
ファジル・サイは初めて聞いたが、眼の前に景色が広がるような素晴らしい楽曲だった。
クルークハルトは木管五重奏用の曲である。きれいすぎて心洗われた。
ピアノが運ばれて亀井くんが登場。ラヴェルの難曲をうれしそうに演奏する様子がよい。前後に舞台転換もあるので、その間はファゴットの古谷さんとお話を披露。その中で、パシフィッククインテットがピアノと合奏するのはじめて、という全員にとっての新情報が飛び出て、ステージの上も下もびっくりという一幕もあった。
ピアノが加わったプーランク、思いがけず馴染んでいて、六重奏になっていた。
外に出たら通り雨が上がった状態で、傘はいらないけれど、心配なので慌てて地下鉄駅へ早足で歩いた。