考え中

まったく公共性のない備忘録

ハンブルク交響楽団2023日本公演

「エグモント」序曲で始まったコンサート。暖かでツヤのある音が、少し速めに奏でられる。

 

ピアノは、反田さんが2位になったショパンコンクールのとき3位だったマルティン・ガルシア・ガルシアというスペイン生まれのピアニストである。やさしくきらきらしたショパン「ピアノ協奏曲2番ヘ短調」だった。

1番はよく聞くが、2番もなかなか良い。こちらは出だし遅めに始まって、速度が調整されていった。コンクールのときもそうだったけれど、途中で汗を拭いながらショパンをひくガルシア・ガルシアくん。日本の夏は暑かろう。

強い音も弱い音もはっきりと聞こえるピアノが気持ち良すぎて集中して聞いていると、なにげに木管がいい音を出してくる。

それと、私の座席からは打楽器が全部隠れていて見えなかった。残念。次回は正面の席取りをがんばろう。

 

ピアノのアンコールが難解な曲で、帰宅後に調べに調べて突き止めたのが「モンポウ:歌と踊り第6番」であった。コンサート中、唯一知らない曲だったが、スペインの近代音楽だというので、ふるさとの音楽なのだろう。

 

休憩のあとは楽団のベートーベン7番。安定の良さ。

フルート、ホルンあたりの音がけぶったような深みがあって、それで厚みが出ていいのかもしれない。

 

最後にアンコールはヴォカリーズ(ラフマニノフ)だった。いいテンポで、まろやかな音で、鼻歌が出そうになった。

 

コンサートのチケットを取るのは面倒だし、バスと地下鉄でホールに行くのも面倒だと思っていたけれど、最近ライブの音を聞きたい欲望が抑えられない。疲れているのかもしれない。実際、いろんな楽器の音を生で聞いて、本当に癒やされている。

 

休憩中に今日も正代が負けたことを知る。でも、接戦だったことを後で知ったので許す。