ヘザウィック・スタジオは、ロンドンでトーマス・へザウィックが創設したデザイン集団で、居間は世界中の建築などのデザインで大活躍だ。
ちょっとその話の前に・・・
六本木ヒルズっておしゃれなところだって、ちょっと前のテレビのニュースやらではよく聞いていたけれど(10年も経つらしい)、どうにも【チャラい】イメージがあって、自分が行くところじゃないと思っていた。
しかし!
六本木ヒルズはいわゆる都会のオアシス構想の実現で、ちっともチャラくはないのだった(ぜいたくではある)。むしろ意図されるのはくつろぎの空間で、ビルの合間の疑似遊歩道や広場、座れるベンチ的なもので構成されていた。
周回遅れでそんなことをここで説明するのもどうなんだかっていう話だが、いまやヒルズやらミッドタウンやら、商業ビルの背負う役割もペイする規模も桁違いであるばかりか、まだまだこれから再開発本番のようで、再開発しています感がある街になっていた。
そんな六本木の、駅も六本木駅から直通の森ビルによる東京シティビュー展望台のギャラリーで、まさに再開発にふさわしい展覧会が行われていた。
網羅的には紹介できないけれど、結論から言うと素晴らしい作品だった。
近未来という表現で何を指すのかは流動的だけれど、近未来の概念はまた転換期を迎えているのだろう。デザインは風景に馴染み、都会でも自然に触れ・・・ってこれ、これまでも構想としてはあったし、環境配慮、SDGsのような機運が高まってより需要が伸びているやつだ。ただ、ヘザウィックスタジオのデザインは、自然と一体というより、環境に合わせて進化した生物のような、それ自体が生物的な建造物なのだ。
巻き貝の黄金比が図形的美しさや数学的な構造を持つように、デザインが自然の規則正しさを実現している。
建物を閉鎖空間から開放空間へ、そして人々がつながりひとつになり、遊ぶ。我々人類は今現在そういうものを大事にしたいのか・・・と感慨深い。
入り口すぐには、ロンドンといえばのダブルデッカー。新ルートマスターと呼ばれる丸いデザインの二階建てバスの原寸大模型(部分)がある。
流動性やリズムのパターンも感じるし、ちょっとかわいさもあって、テレタビーズ感もあるデザインだった。
展示を見ながら、展望も楽しめる。
東京タワー、お台場など見渡せた。
展示とは関係ないけれど、東京シティビューは、オンラインチケットの購入方法が分かりにくかった。
自分に合うチケットを見つけてやっと購入ボタン押して、メールで購入チケットを見ると、ヘザウィック展とは書かれていない(東京シティビューしか書いてない。大丈夫かな、展望して終わりじゃないかなと不安になる)。
せっかく買ったデジタルチケット、当日三次元コードを見せようとすると、待ち列で待つ間にログアウトされてしまうので、何度もログインしなおさなければならない。
場所も難しかった。
ヒルズは広く、どこから入ればいいのかよくわからなかった。
到着して、よく見ると空中回廊的なものでヒルズと結ばれている低い建物があり、それが入り口なおだが、まさかこんな低いところに展望台はないだろうと思ってしまって、すぐには入れなかった。
分かりにくい分、スタッフの対応は親切である。
でも、直感的に分かりやすいウェブ、建物などが望まれるのだった。