考え中

まったく公共性のない備忘録

泉屋博古館東京

六本木一丁目の駅からすぐのところに泉屋博古館という住友家収集の美術品の展示施設がある。スウェーデン大使館やイタリア大使館がお向かいやお隣にある。

せっかく近くに宿泊したので、この機会に足を運んでみた。

 

行った日は、ちょうど「安宅コレクション」という特別展をしていた。思いがけず国宝や重文を見ることになった。

安宅氏も商社を営む経営者で中国や韓国の陶磁を中心に熱心に収集していたそうである。経営破綻したときに、住友がコレクションの散逸を危惧して支援をしたということで、今は大阪市立東洋陶磁美術館(moco)所蔵になっている。そのmocoが改修などで休館中ということで、住友グループ関連で東京の展覧会が開催されたといういきさつ(だと理解した)。

 

会期最終日でかなり混雑していて、最後まで根気が続かなかったが、国宝の油滴天目など何点かは広いところに展示してあったのでゆっくり見ることができた。木葉天目茶碗という本物の木の葉っぱが埋め込まれた天目もあった。照明の具合で、写真で見るほど鮮明には見えなかったけれど、どちらも南宋(12~3世紀)のものとは思えない保存状態だった。

 

象嵌青磁、加彩など、いろんな技術やモチーフが名前になっている。

 

かわいらしい兵馬俑っぽい婦人の俑があって、左手の人差し指を胸の前で水平に掲げている。小鳥を載せていたらしい。首をすこしそちらに傾けている。

その髪型はなんなの?と思うぐらい左右に広く、高い結い上げ方をしている。その髪に切れ込みがあって、そこに髪飾りを差していたという。

唐の時代の後半はふくよかな美人が受けていたそうで、腕にペットや鳥ということも少なくないらしい。

 

泉屋博古館は京都と東京にあって、東京は去年リニューアルオープンしたという。ハリオの直営カフェが併設されていたが、混んでいたので素通りした。珈琲を頂きたかった。