Vol.1から3年目、最終回になるとのこと、私は1回目。
今日は2階席左側の1列目だったので、オーケストラが近いし、ピアニストも見える側。金子氏は正装でにこやかに現れて、座ったらもう世界に入ってる。
低音が太い。
ショパン:ピアノ協奏曲第1番
【ソロ曲】
ショパン:革命のエチュード
ショパン:前奏曲「雨だれ」
リスト:コンソレーション第3番
ショパン:英雄ポロネーズ
リスト:死の舞踏
アンコール:G線上のアリア
演奏されることが少ないリスト版の「死の舞踏」、ちょっとベルリオーズにも似て(打楽器も増えるし)、これは配信や録音などで聞くよりも、ライブで聴いたほうがいい。というか、ちゃんと「見」たほうがいい。非常によかった。狂気ってほどでもなく、不気味に始まるけれど、切ない激情という感じ。舞踏なので、グリッサンド何回も入れて踊りまくる。
紛らわしい話。
オリンピックのオープニングセレモニーのパルクールのお兄さんの裏で流れたのはサン=サーンスの「死の舞踏」で、リストのあとにできている。サン=サーンスの「死の舞踏」はその後リストがピアノ版にしている。
そのリストの「死の舞踏」を荒々しいタッチで弾き始める金子氏、途中はリストらしい技工を要する美しいメロディだ。
弾むような弱音のリズムには、木管のひよひよした音と、弦楽器が弾き音を出し、トライアングルが怪しげに合わせてくる。ぞくぞくする。
(このあと家でも「死の舞踏」ばかり聴き比べている。いい曲だ)。
ショパンの1番は、ホルン4台も揃えて気持ちよかった。ファゴットさんもよかった。
これらの協奏曲2曲に挟まれたソロ曲もショパンとリストで構成されていた。
最初と最後にハード系、中にソフト系の楽曲を入れている。リストがきれいだった。
アンコール前に平穏な生活を祈念するご挨拶があり、バッハを選ぶ理由なども述べ、G線上のアリアを弾いて終わった。