考え中

まったく公共性のない備忘録

Wコンチェルト2024 金子三勇士 Vol.3


Vol.1から3年目、最終回になるとのこと、私は1回目。

今日は2階席左側の1列目だったので、オーケストラが近いし、ピアニストも見える側。金子氏は正装でにこやかに現れて、座ったらもう世界に入ってる。

 

低音が太い。

 

ショパン:ピアノ協奏曲第1番

 

【ソロ曲】
ショパン:革命のエチュード
ショパン前奏曲「雨だれ」
リスト:コンソレーション第3番
ショパン英雄ポロネーズ

 

リスト:死の舞踏

 

アンコール:G線上のアリア

 

演奏されることが少ないリスト版の「死の舞踏」、ちょっとベルリオーズにも似て(打楽器も増えるし)、これは配信や録音などで聞くよりも、ライブで聴いたほうがいい。というか、ちゃんと「見」たほうがいい。非常によかった。狂気ってほどでもなく、不気味に始まるけれど、切ない激情という感じ。舞踏なので、グリッサンド何回も入れて踊りまくる。

 

紛らわしい話。

オリンピックのオープニングセレモニーのパルクールのお兄さんの裏で流れたのはサン=サーンスの「死の舞踏」で、リストのあとにできている。サン=サーンスの「死の舞踏」はその後リストがピアノ版にしている。

 

そのリストの「死の舞踏」を荒々しいタッチで弾き始める金子氏、途中はリストらしい技工を要する美しいメロディだ。

弾むような弱音のリズムには、木管のひよひよした音と、弦楽器が弾き音を出し、トライアングルが怪しげに合わせてくる。ぞくぞくする。

(このあと家でも「死の舞踏」ばかり聴き比べている。いい曲だ)。

 

ショパンの1番は、ホルン4台も揃えて気持ちよかった。ファゴットさんもよかった。

 

これらの協奏曲2曲に挟まれたソロ曲もショパンとリストで構成されていた。

最初と最後にハード系、中にソフト系の楽曲を入れている。リストがきれいだった。

 

アンコール前に平穏な生活を祈念するご挨拶があり、バッハを選ぶ理由なども述べ、G線上のアリアを弾いて終わった。