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まったく公共性のない備忘録

いわさきちひろ〜27歳の旅立ち〜

ドキュメンタリー映画いわさきちひろ~27歳の旅立ち~」を見た。

絵も人生も独特で、ご主人も独特なので面白い。

やわらかに滲んだ淡い色の絵は、しかし余白とのバランスに優れ、決して独善的ではなく普遍的な世界観を表現している。洋服や髪型がかわいい。どうやって資料を集めていたのか、外国の服飾や建築のデザインが巧みに取り入れられていると思う。

 

映画の方は伝記的なドキュメンタリーで、黒柳徹子中原ひとみなどが語り、残っている写真や家族の記憶から構成される。

人生の方も、野心とも言える強い意志を持ち、仕事、恋愛、家族、子育て、そして政治にしっかり参加した人だった。

 

熱心なファンがたくさんいて、映画はそういう人達が作る理想的ないわさきちひろ像を描いているようにも見える。そのぐらい神格化されてもいいのかもしれない。

 

来月から三重県立美術館開館40周年記念「いわさきちひろ展―中谷泰を師として」展がある。