硬いプリンが流行っている。
もともとカスタードプリンが昭和の終わりごろ、どんどん「なめらかプリン」になっていった時期があった。
それが、昭和への回帰というか、反動というかで、昭和50年代ぐらいのプリンに戻ろうとなった。併せてイタリアンプリンという乳製品が濃い目に使ってあるちょっと別物がファミレスとともに輸入された。
今や多様性の時代で、プリンもやわらかいのから、硬いのまでお好みで選べると言えばいいのだが、実際には注文してみて「思ってたのと違う」ということになりかねない。っていうか、今日そうなった。
チーズケーキみたいな、豆腐みたいなプリンが「硬いプリン」として売られている。しかし弾力や滑らかさはない。1つ食べると木綿豆腐一丁食べたぐらいのずっしり感が残る。
求めているのは硬いけれどプリンとした弾力を伴ったきめ細かで新鮮なプリンである。コンビニプリンにも秀逸なのがあるけれど、「新鮮さ」が得られにくい。
巣が入ったら食感を損なうので、入らないようにゆっくり火を入れて、固まった瞬間に急速に冷やしたプリンが望ましい。
加えて、カラメルが苦くて甘く、香り高いことが重要である。カラメルが良ければ、ホイップクリームなど載せる必要はない。