考え中

まったく公共性のない備忘録

オンライン講習会

国立西洋美術館で開催中の「物語る黒線たち――デューラー「三大書物」の木版画」は、コレクション展の一部である。本日、美術館のデューラーを専門とする担当学芸員による90分のオンライン講習会があった。ものすごく良かった。

 

ウェビナーによる講習会はこれまでも開催されていたようだが、公式ホームページの片隅に告知され、気が付かないうちに終わってしまっている。SNSや展示会場でも案内はあるそうだ。それが、今回は上野で当該企画展を見たので、早めに講習会の開催に気がつけた。申し込みもスムーズにいって、ウェビナーのアドレスが送られてきたのが先月末の仕事納めの日だった。

年を越して、待ち遠しかった今日の開催日になった。

 

今日は初詣のあと中古の家具を衝動買いするなどして、さらに空っぽ冷蔵庫の中身を買いに行ったりしたあと、遅い昼ご飯を食べたら開始時刻になった。接続して、司会の人の案内のあと講習会が始まった。

 

難しくないか、専門の人ばかりが参加しているんじゃないかと不安もあったが、黙示録のこと、書物の印刷と時代や文化のこと、版画技術のことなど、ものすごく分かりやすく、ストレスなく理解できた。

冒頭は西洋美術館のコレクションに入った経緯が説明された。元は松方コレクションのためにできたとはいえ、国立の西洋絵画の美術館であることを踏まえたコレクションのあり方などが検討されたコレクション方針の転換の時期や、キーパーソンなどを紹介しつつ、三大書物の入手の最初のきかっけや、その後段階的に収集されていく様子が、物語のようだった。

 

次に版画技術や。デューラーの版画作成のバックグラウンドのこと、グーテンベルク活版印刷技術の時期との相関、影響を与えた作品などが説明された。それぞれがダイナミックにつながりあって、デューラーの偉業を支えたことが分かるお話の組み立てになっていた。

 

とても誠実な向き合い方(美術にも聴者にも)で、的確な表現を用いた説明が快く、デューラーへの理解も深まった。

 

振り返って、12月に当該の企画展をせっかく見に行ったけれど、自分が疲れすぎていて、細部までくまなく見る気力がなかったことが悔やまれる。