考え中

まったく公共性のない備忘録

美術館・博物館

ブランクーシ 本質を象る

アーティゾン美術館で開催中のブランクーシ展に行ってきた。 ブランクーシ展は作品を集めるのが大変そうなので、今回の機会に行けてよかった。 最初期の作品も少しある。ルーマニアからパリに出てロダンに認めれるも、塑像からブロンズ鋳造という手法の分業…

コレクション展 増殖とループ

豊田市美術館のコレクション展、新たに所蔵することになった作品を含め、所蔵品が展示されている。 増殖は草間彌生の<無限の網>のシリーズの大作をはじめ、パターンが広がっていくタイプの作品を集めている。 ループは、野村仁<赤道上の太陽>など大きい…

浜松市楽器博物館(後編)

浜松駅前の楽器博物館は、楽器を通して人類を感じる素晴らしい施設である。 人間社会とか、人と音楽のこと、楽器を作る技術や素材、儀式性、社会における音楽の位置づけなど、いろんなことを考えるきっかけになる。 どの楽器も、大事に伝えられれていて、そ…

浜松市楽器博物館(前篇)

浜松へ遊びに行った。 数年前に出張で訪れたときに、駅前の「藤田」でうなぎを食べたが、浜松へ行くならもう一回食べたいなあと思っていた。 開店時間に合わせて浜松着になるように電車時間を調べて行った。狙い通り10:57に駅についたので成功である。店か…

デ・キリコ展

5時間の間に休憩5分が2回しかない会合(しかも冷房が寒い)に疲れ果てて帰ってきた。ただし内容は楽しかった。 午前はまだ元気で、デ・キリコ展に没頭した。 晴天の上野駅、土曜ということで9時台なのに公園内は家族や修学旅行生や外国人旅行客でいっぱいだ…

午後の現実逃避:瀬戸蔵ミュージアム

今日は半ドンで、午前中降ってきた仕事にげんなりしながら、いったん帰宅。 午後はなにかする気にはなれないので、給油を兼ねてでかけることにした。 瀬戸市美術館で面白そうな展覧会をしているので、調べていたら、瀬戸蔵ミュージアムという同じく瀬戸市が…

コスチュームジュエリー展

愛知県美術館に巡回して来ている「コスチュームジュエリー:美の変革者たち シャネル、ディオール、スキャパレッリ 小瀧千佐子コレクションより」に行った。 そもそもの話として、「コスチュームジュエリー」という表現を知らなかったので、公式サイトで説明…

ヤマザキマリの世界

刈谷市美術館で「ヤマザキマリの世界」のちらしを見つけた。「高浜市やきものの里かわら美術館」で開催中である。刈谷市美術館からは車で20分ほどの、まあまあ近いところにある。しかも両館入ると半券で20%引きになるという。 かわら美術館には去年の夏…

new born 荒井良二展

刈谷市美術館で「new born 荒井良二:いつも しらないところへ たびするきぶんだった」が始まっている。刈谷市美術館は良質な絵本作品や関連展示を特徴とする良い美術館だが、それほど何度も行っていない。絵本を嫌いと思ったことはないが、どこか信用できな…

豊田市博物館

明日から連休、今日は昼までで仕事を終えて、豊田市博物館のオープン初日に行ってみた。場所は、豊田市美術館と同じ敷地内である。 昨日が関係者、今日が一般向けの初日ということで、混雑に備えた広報などを見たが、私の見立てでは明日から連休で混雑するけ…

お礼の参拝 国府宮神社

急遽出勤で、出発が遅れてしまったけれど、昨日から「行くぞ」と思っていた国府宮神社へ行ってきた。昨年、儺追布(なおいぎれ)をもらって厄落としをしたお礼である。 mihalita.hatenablog.com そうはいっても、昨年は災難続きだった。難を追っても追っても…

豊田市美術館:未来って

『未完の始まり:未来のヴンダーカンマー』展へ。 豊田市美術館の背景の空は青ければ青いほどいい。 Wunderkammerは「脅威の部屋」で、15世紀イタリア、16世紀ドイツなど、18世紀ぐらいまで続く、珍しいものを陳列する博物館の前身のような陳列室のことだと…

ガウディとサグラダ・ファミリア展 2回め

クリスマスイブの午後、大須観音駅を降りたらカップル(アベック?)しかいない。 そんな街の風景ではあるが、マイペースに名古屋市美術館としらかわホールへ行った。ガウディ展は2回めである。 国立近代美術館で、大混雑のなか見たガウディ。あれは、6月だ…

オンラインじゃないチケット

コンサートと美術展のチケットをイープラスで取って、コンサートはカード払い、美術展支払いはカードよりコンビニ払いのほうが手数料がかからないですよという情報があったので、コンビニ払いを選択した。 カード払いしたコンサートのほうも、紙チケットをコ…

フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築

www.museum.toyota.aichi.jp 明治村に先に行って正解だったフランク・ロイド・ライト展、於:豊田市美術館。 見どころは、全部! インスピレーションとなった浮世絵など世界各地の風土、文化、設計図、模型、写真、解説がひとまとまりとして展示されていて、…

常設展/もうひとつの19世紀(小企画展)

混雑から逃げ出して、国立西洋美術館に戻って、もうひとつの19世紀―ブーグロー、ミレイとアカデミーの画家たちおよび、常設展を見た。 https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/pdf/2023painters.pdf 常設展|国立西洋美術館 コレクションを堪能した。 点数も…

モネ 連作の情景

上野で2つの展覧会へ行ったが、その2つ目はモネ展で、上野の森美術館での開催だった。 国立西洋美術館の「カフェすいれん」で早めのお昼ごはんを食べたあと、上野公園を歩いていると、すぐにモネ展入り口の長い列が目に入ってきた。 オンラインでチケットは…

キュビズム展

先月、国立西洋美術館で始まった「パリ ポンピドゥーセンター キュビズム展―日の革命」に行ってきた。 cubisme.exhn.jp 例によって、チケットをオンラインで事前に購入しておいたが、日時指定もないところから「キュビズム」の日本での人気度がしのばれる。…

長谷川潔展

稲沢市荻須記念美術館で開催中の長谷川潔展へ。 荻須高徳とはパリ時代に交流があったそうで、開館40周年記念の企画展として長谷川潔の作品が京都国立近代美術館からたくさん来ている。 最初に荻須高徳展を観覧、前回見たときほどたくさんは展示されていな…

博物館明治村(14)5丁目からSL”東京駅”売店へ

駐車場に戻る前に、帝国ホテル正面玄関を再訪した。さきほどは、2階の喫茶室に入る直前で、ハプニングのため引き返したので、その続きとして2階から回り始めた。 2階の回廊をめぐりながら、喫茶室も午前よりも混雑している。 午後、2時半ぐらいである。 正面…

博物館明治村(13)川崎銀行本店

<(57)川崎銀行本店>4丁目 昭和2年の建設という。明治時代にありがちな洋館風ではなく、ルネサンス様式、鉄筋御影石製の銀行建築である。大きな銀行建物の一部であって、全容を写真などで知らないと、4丁目の小高い丘の上で、神殿の廃墟のように見えてし…

博物館明治村(12)大明寺聖パウロ教会堂

<(45)工部省品川硝子製造所>4丁目 1丁目から5丁目に戻る途中、4丁目の工部省品川硝子製造所内のバーに寄ってアイスコーヒー休憩をしたので、すっかり疲れが飛んで元気になった。 この建物もイギリス風ですごくいい。門柱、窓まわりなど、煉瓦の積み方…

博物館明治村(11)聖ヨハネ教会堂

1丁目の(3)と、(2)の大井牛肉店を見て、折り返した。 90年代の新年に、当時勤めていた会社の同僚と4人で明治村を訪れ、書き初めや羽つきなどを楽しんだ。そのとき、大井牛肉店で文明開化の味、牛鍋(すき焼き)を食べた。正月なので上位ランクの5000円…

博物館明治村(10)三重県庁舎

<三重県庁舎>1丁目(13) 1丁目に移動してきて、広いところに出ると、バス停や食事の店などが見える。 その広場に面した大きな建物が三重県庁舎である。 明治の廃藩置県で、県政や社会制度が始まっていった。初期には既存の建物が利用されたが、すぐに県…

博物館明治村(9)3丁目と2丁目

4丁目の途中から疲れが出てきた。 3丁目と2丁目は今回あまり回れていない。 <北里研究所本館・医学部>3丁目(25) 大正4年(1915)に北里柴三郎が港区白金に建てた。 内部は細菌学の研究が分かる施設や、凝ったデザインの顕微鏡の展示が見られる。 この…

博物館明治村(8)シアトル日系福音教会

ここから、日本人移民の施設が続くが、そろそろ疲労が出てきて、見学が雑になってきた。ハワイ移民集会所、ブラジル移民住宅は覗いてみたが、写真がない。 日系移民の歴史は、日本国内の義務教育で手厚くは扱われないので、この3つの住居や集会所を海外から…

博物館明治村(7)蒸気機関車と鉄橋

機械館(44)や硝子製造所(45)はチラ見して、蒸気機関車と鉄橋の様子を記録しておく。 <六郷川鉄橋>4丁目(41) 明治10年(1877)、東京と神奈川の多摩川下流域にできた鉄橋である。 かなり錆びて傷んでいるように見える。 線路脇を歩けるようになって…

博物館明治村 こぼれ話

明治村での楽しかった一日の記録を連投しているが、(7)を書く前に、ちょっと休憩して[こぼれ話]的なことを書く。 <写真撮影> 明治村を訪れるのは何年ぶりか、おそらく2005年以来だろうなと思いだしている。 当時はスマホ時代ではないので、携帯(電話…

博物館明治村(6)宇治山田郵便局舎

4丁目には病院や兵舎、工場などがある。 中でも宇治山田郵便局舎は優雅で頼もしい。 <(46)宇治山田郵便局舎>4丁目 明治43(1908)年完成。 明治期に郵便制度が日本に持ち込まれ、「郵便」という新語もできて、町中にイギリス風のポストなんかができはじ…

博物館明治村(5)5丁目から4丁目へ

5丁目から4丁目に入る付近は、いい匂いの煙と、芝居小屋の明かりで、にぎやかなところである。 <(50)半田東湯>4丁目 明治末期の銭湯で、知多半島の亀崎から移築したという。亀崎は半田市の三河湾側の港町で、碧南の対岸あたりだ。 番台、男湯、女湯とぜ…